発達障害がある子に対して、「この子に将来はないんじゃないか」と思う親御さんの言葉が気になっていました。あれもできない、人と合わせられない、学校も行けない、きっとちゃんと仕事になんかつけない、と思ってしまって「発達障害」と言われるのをかたくなに認めないお母さん、お父さん。それを認めたら、普通の学校に行けず、仕事もないと決めつけていて、それはなかなか辛いなあと思っていました。
そういう「将来」についてどう考えていけばいいのかなと思って、識字障害や自閉スペクトラム症、相貌失認など多数の特性を持つ、画家で絵本作家の濱口瑛士さん親子のインタビューに協力しました。
とても興味深いお話を聞いて、いろいろ思うところはありました。
当たり前ができないことに親御さんも悩んだり苦しんだりしながら、サポートを試行錯誤されてるんだろうなと思って、「こうしてよかったなと思うことは何かありますか?」と聞いたら
「自分で正解はわからないから、昨夜飲みながら、私のやったことで何が良かった?と本人に聞いてみたんです」とお母さま。
「そうしたら、子ども時代に『子ども』をやらせてくれたこと、と言われました」
衝撃的な言葉。
いまの人は子どもを「他より優秀な大人」になるように教育している方が多いというのに。
社会人になった今、「あのとき、くだらないことをたくさん話して、たくさん遊んでくれたのがよかった」とおっしゃったそうです。その幸せの部分が、いまの自分を支えていると。
「障害に関係なく、今はみんな、将来が不安です。その中で、自分が特別に悩んだり苦しんでいると思っていません。むしろ私はけっこう幸せな方だったと思っているんです」という濱口さんの姿が印象的でした。
ディスレクシアで「学校一のバカと言われ…」不登校だった画家・絵本作家の濱口瑛士さん、20歳を過ぎて考える将来の幸せ
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